2007年06月04日
なぜアメリカ勢は全仏で勝てないのか。その3
今大会、私の注目は、レイトン・ヒューイットです。26歳になって、円熟味を増してきた感じがあります。2001年全米を制し、世界ランク1位で越年した2002年にWimbledonを制しました。あの頃は勢いがありました。現在世界ランク16位。次のNadalに勝てる要素は何もないように思いますが、ガウディオ戦のStatsはこちら(2回戦)は、ヒューイットの興味深い一面を見せてくれました。今は頭脳があるように思います。
この試合23個あったWinnersのうちの、実に20個がサービスエースだったのです。ガウディオは現在のランキングは70位台と沈んでいますが、2004年にこの全仏を制するなどクレーコートが大好き、アルゼンチンの赤土クレーで育ってきた典型的なPlayerです。ある意味、このガウディオをFull Setで破ってきた自信、何よりも1st Serveを徹底的にRiskを取って、狙いに行って、20個のエースをもぎ取ったのは、ヒューイットの作戦がちでしょう。
この全仏、Federerはこれまでの4試合、平均4.5個のサービスエース、Nadalは、2.7個しかサービスエースを取っていません。3回戦でも11個のエースを取ったヒューイットは、実はクレーでもエースを取れるし、取ることが重要な戦略であることを教えてくれています。First ServeのPercentageを上げることではなく、First Serveを思い切ってRiskをとることで、Firstが入ったときのポイント獲得率を高めていることが分かります。Firstからのポイント獲得率はガウディオ戦では70%でしたが、3回戦のNieminen(Finland)戦では、実に86%にまでなっています。一方、一回戦で負けたRoddickは、サービスエースは5本、First Serveからのポイント獲得率は61%と、ぱっとしません。相手のAndreevに8本のエースを奪われて、サービス王のお株を完全に奪われてしまいました。
この視点で、アメリカ勢のStatsを見てみます。
Federerに負けたRussellは、サービスエースが1本、Firstからのポイント率は63%。平凡です。Delicは、10個のエースを取って、積極的にサービスからの攻撃を仕掛けた感じが出てますし、First Serveからのポイント獲得率は、72%と高めです。しかしながら、Unforced Errorsが81個はいただけません。Gimelstobはエース4個、60%と平凡。Kendickはエース7個と頑張りましたが、First Serveからのポイント率は47%と最悪、Unforced Errorsも77個を数えました。James Blakeは、エースが1個、Firstからのポイントの獲得率は71%とまずまずですが、相手のIvo Karlovicに22本のエースをとられては、万事休すでしょう。あのBig ServerのKarlovicとヒューイットが、同じようなエースの数だったことは注目すべきでしょう。ヒューイットが如何にサービスを重視しているかの表れです。続けて、Querreyは13個のエースと気を吐きますが、同時にDouble Faultsも8個、しかし、ポイント率は79%と高率です。Full Setを戦う善戦をしました。Ginepriは、エース6個、62%のポイント率。Spadeaは3個と60%とこれも極めて平凡です。
では、この試合、ヒューイットはどこ打ってエースを取ったか?20本中17本がセンター狙いだったことがServe Statsから分かります。サービス分析はこちら
紙一重のギリギリ、テープ狙いが、200キロもない、平均180-90キロのサーブでも、20本のエースをもぎ取ったわけです。見せ球のOutwideへのスライスを有効に使ったことは想像するに難くありません。Nadal-Hewitt戦注目です。
この試合23個あったWinnersのうちの、実に20個がサービスエースだったのです。ガウディオは現在のランキングは70位台と沈んでいますが、2004年にこの全仏を制するなどクレーコートが大好き、アルゼンチンの赤土クレーで育ってきた典型的なPlayerです。ある意味、このガウディオをFull Setで破ってきた自信、何よりも1st Serveを徹底的にRiskを取って、狙いに行って、20個のエースをもぎ取ったのは、ヒューイットの作戦がちでしょう。
この全仏、Federerはこれまでの4試合、平均4.5個のサービスエース、Nadalは、2.7個しかサービスエースを取っていません。3回戦でも11個のエースを取ったヒューイットは、実はクレーでもエースを取れるし、取ることが重要な戦略であることを教えてくれています。First ServeのPercentageを上げることではなく、First Serveを思い切ってRiskをとることで、Firstが入ったときのポイント獲得率を高めていることが分かります。Firstからのポイント獲得率はガウディオ戦では70%でしたが、3回戦のNieminen(Finland)戦では、実に86%にまでなっています。一方、一回戦で負けたRoddickは、サービスエースは5本、First Serveからのポイント獲得率は61%と、ぱっとしません。相手のAndreevに8本のエースを奪われて、サービス王のお株を完全に奪われてしまいました。
この視点で、アメリカ勢のStatsを見てみます。
Federerに負けたRussellは、サービスエースが1本、Firstからのポイント率は63%。平凡です。Delicは、10個のエースを取って、積極的にサービスからの攻撃を仕掛けた感じが出てますし、First Serveからのポイント獲得率は、72%と高めです。しかしながら、Unforced Errorsが81個はいただけません。Gimelstobはエース4個、60%と平凡。Kendickはエース7個と頑張りましたが、First Serveからのポイント率は47%と最悪、Unforced Errorsも77個を数えました。James Blakeは、エースが1個、Firstからのポイントの獲得率は71%とまずまずですが、相手のIvo Karlovicに22本のエースをとられては、万事休すでしょう。あのBig ServerのKarlovicとヒューイットが、同じようなエースの数だったことは注目すべきでしょう。ヒューイットが如何にサービスを重視しているかの表れです。続けて、Querreyは13個のエースと気を吐きますが、同時にDouble Faultsも8個、しかし、ポイント率は79%と高率です。Full Setを戦う善戦をしました。Ginepriは、エース6個、62%のポイント率。Spadeaは3個と60%とこれも極めて平凡です。
では、この試合、ヒューイットはどこ打ってエースを取ったか?20本中17本がセンター狙いだったことがServe Statsから分かります。サービス分析はこちら
紙一重のギリギリ、テープ狙いが、200キロもない、平均180-90キロのサーブでも、20本のエースをもぎ取ったわけです。見せ球のOutwideへのスライスを有効に使ったことは想像するに難くありません。Nadal-Hewitt戦注目です。
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